Cross talk社員対談
Designer五十嵐 えりこ
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Engineer中井 柊太

デザイン思考 と アジャイル開発 への取り組み

デザイン思考 とアジャイル開発 への取り組み

DX分野で「デザイン思考」と「アジャイル開発」がトレンドと言われて久しいです。その実行度合いや評価、今後の展開について、当社の現場の実感値はどんなものなのか?敢えて一緒に仕事をしたことがなく普段は接点の少ない2人に話し合ってもらいました。

Q “デザイン思考” への期待感は?

デザイン思考をベースにして 協業とイノベーションを加速

中井私たちの制作現場でのデザイン思考について。デザインチームでは活用してますか?

五十嵐はい、結構使ってると思います。部分的にかもしれませんが。私の前職時代の記憶では、スマホアプリが出てきた頃からデザイン思考が再注目されてきた印象です。デザイナーの現場ですとワード自体はあまり使いませんが、その頃から自然と行動に結びついているのかなあと。

中井正直、エンジニアチームではそこまで浸透してない気がします。

五十嵐デザイン思考は、デザイナー専用じゃなくて、あくまでいいものを生み出すための普遍的な思考。だからもっとウチの中でも浸透していけばいいなって思ってます。ウチは生活者視点と職域を越えて協働しやすい風土がありますから、プロジェクト全体のベースの考え方として置いてみても、スムーズにフィットするんじゃないかなと予想してます。

中井そうなんですね。最近、デザイン思考の外部研修に参加する人が増えてきてますけど、そういうねらいなんでしょうか?

五十嵐今はまだ必要性を感じた個人が手を挙げて学習してる段階でしょうけど、経営の意志としても浸透させていきたいんだと聞いたことはありますよ。私たちのクライアントは大手グループ企業も多くて、今までにない新しい取組を求められるケースも多いでしょう?プロデューサーからエンジニアまで同じ意識で、それぞれに前例に捉われないイノベーションを目指して、試行錯誤してほしいんではないでしょうか。デザイン思考はそんな活動に向いてると思いますから。

中井なるほど。確かにウチはPCとか言語とか全社共通のツールも多いですし、ベースが同じになる要素が増えるという面だけでも、今よりもっと協業が進んで、チャレンジしやすくなる効果が出てきそうに感じました。

五十嵐はい。たとえば上流の初期提案段階からデザイナーやエンジニアが入ってくるケースも今よりもっと増えてくると思いますよ。クライアントにとっての費用対効果をUPさせるには、社内の制作現場で対応できるかその場で判定していく体制の方が、顧客価値が高くなるケースも結構あるように感じてます。

中井の写真

Q “アジャイル開発” への期待感は?

チャレンジと成長 前向きな要素ばかり

中井もうひとつのトークテーマはアジャイル開発ですね。

五十嵐増えてきてますよね。私はいい流れだと思ってます。今までのプロジェクトはウォーターフォール形式がほとんどで、クライアントの予算と時期に合わせて半年や1年で行うパターンが多いですけど、2、3ヶ月とか短期で区切ってリスタートできると、ユーザーの反応を都度見ながらアジャストしていけるでしょう。取り組む予算の敷居も下がりますし、増加一方のサブスクのサービス開発にもフィットしやすい感覚です。クライアントにとったらチャレンジもしやすくて、いいことが多いように思います。

中井確かにそうですね。そう考えると、デザイン思考とアジャイル開発って相性が良さそうですね。

五十嵐そう。あとは製作現場の私達にとってもテストがいっぱいになる。つまり試行も思考も回数が増えるので、いい訓練になると思います。絶好の成長機会です。

中井試行回数が増えるのは、ブラッシュアップやコミュニケーションの頻度が増えるわけだから、エンジニアの上流への参加チャンスが広がると思います。デザイン思考が浸透する効果と同じですね。エンジニアの負荷は増えるかもしれないけど、言われたものをつくるだけよりもずっと楽しいです。

五十嵐私としては負荷はどっちもどっちかな。ルールさえ決まってればアジャイルも問題ないです。確かにアイデアの引き出しを増やし続ける必要が出てくるのは大変ですけど、個人じゃなくてチームで動けば大丈夫と思います。もっと新しい人が増えて、経験やバックボーンのバリエーションが増えるとそれがウチの力になると思うので、そこにも期待したいですね。

中井確かに自分のインプットを増やしていかないと対応できなくなっちゃいますよね。ウチのエンジニアは若い人が多くて、私を含めまだまだ引き出しが足りてないと思います。もっと社内ブログを活用するなり情報発信していって、そこから引き出しを増やしていくようなループをつくっていきたいです。

五十嵐いいですね。私も入社して1年経って、課題解決の力やアイデアの幅は広がったと思うけど、もっと発信を強くしなきゃと思いました。

五十嵐の写真

Q 活動を推進させるポイントは?

もっと個人の顔と仕事が見えるコミュニケーションを

中井デザイン思考とアジャイル開発、どちらの面から考えても協業とかチャレンジとか、結局チームワークやコミュニケーションが大事だって話になりますね。

五十嵐そうですね。実際、今デザインチームとエンジニアチームの勉強会も隔週で開いてますよね。

中井はい。両チーム全員参加で、お互いを知ろうっていう研修もやりました。コミュニケーションが基礎だって経営陣が考えてますよね。

五十嵐先日は海外の先進事例を共有する勉強会でしたけど、私はもっと自分達の仕事の共有もしてみたいなと思ってます。それで評価し合ったりとか。

中井エンジニア同士では褒め合ったりするんですけど(笑)他チームの人には「エンジニアはできて当たり前」感があるように思って、確かにあまり話さないですね。ウチは関係性がフラットだから話しやすいはずなんですけどね。

五十嵐私は「前のサイトの10倍くらい読み込み早いね」みたいに、自分の感覚でとりあえず褒めてみたりしてますよ(笑)そうやってコミュニケーションを始めたら、新しい技術や工夫があるのを知って他の案件に転用できる、なんてケースも生まれると思うんですよね。プロジェクトチームのメンバーになった人とはお互いの仕事について話しやすいですけど、それ以外だとデザイナー同士でしか話してないなと思って。

中井確かにそうやって個人の仕事に焦点があたるのって素敵かもしれません。「デザイナーやエンジニアがクライアントから指名されるようにしていきたい」って、横山さん(社長)が言ってると小耳に挟んだことがあります。

五十嵐お客様からはプロジェクトチーム全体の総合的評価はいただけて、もちろんそれはありがたいお声なんですけど、プラス個人評価まで見えるようになっていくには、まず社内での情報共有から進めばいいんじゃないかなって思ってるんです。

中井確かに。それ若手が目立つチャンスも増えますよね!

五十嵐プロジェクトメンバーを組み変えていくのも効果的だと思います。プロデューサーやディレクターとも話し合っていきたいですね。

五十嵐・中井の写真
五十嵐・中井の写真

デザイナー
五十嵐 えりこEriko Igarashi

WEB制作会社とアプリ制作会社でそれぞれデザイナーとして活躍。2021年キャリア3社目で入社。好きな映画は『羊たちの沈黙』『CUBE』等謎解きサスペンス系。起業を企んでいるらしい。でも役所と銀行の手続きがちょっと不安。

エンジニア
中井 柊太Shuta Nakai

人材系企業で、求人サイトの企画・運営と、自社の求人LP作成・コンテンツページ開発を担当。独学でフロントエンドを学び、2021年に入社。マイブームはラップバトル鑑賞。好きな調味料は山椒。

※取材・掲載内容は2022年3月時点の情報です